院長インタビュー
福島吉野スマイル内科・循環器内科を開院しました
いつ頃から「医師になろう」と思われたのですか?
高校生の頃です。元々医療に興味があったのですが、実は物理学者にもなりたくて、どちらを目指すか悩んだ末、医師を選びました。「病気を治すこと」ではなく、「病気で困っている患者さんを笑顔にしたい」という思いがあり、それが後押しとなって医師の道を歩み始めました。
医院開業を思い立った経緯は?
大きな病院で勤務医として働いていた時、度々、「病気を治すこと」と「患者さんを幸せにすること」は違うという現実をつきつけられる場面に遭遇しました。例えば、こんなことがありました。
その患者さんは78歳の男性で、重症大動脈弁狭窄症という心臓の病気を患っていました。手術をしないと治らない状態でしたが、かなり危険な手術で10%程度は死亡する可能性があり、仮に成功しても寝たきりや認知症になる恐れがあったのです。ただし、手術をしないとあと1年は生きられないという状態でした。でも、その患者さんが望んでいるのは手術ではなく、最後まで自分らしく生きることだったのです。そして、「もう一度、桜の花の下でお酒を飲みたい」とおっしゃられたのです。
その言葉をきっかけに、患者さんと私の戦いが始まりました。「手術するべき」と言う上司やまわりの医師から猛反対されながらも、その方のご希望を叶えるために奮闘し、どうにかお花見の日を迎えることができたのです。お花見の季節が終わり、梅雨の季節になるとその方は一気に病状が悪化して亡くなられたのですが、お花見の日を迎えることができた時におっしゃられた「ありがとう」という言葉、そして笑顔は一生忘れません。
大きな病院では、病気を治すことはできても、患者さんを笑顔にすること、幸せにすることは難しい場合があります。今、お話しした男性も、状況によっては望まない手術を受けざるを得なかったかもしれないのです。こうした現実を目の当たりにして思ったのです。「自分が理想とする医療が提供できる場所を作ろう」と。
「病気の治療」と「患者さんの笑顔」の両立を目指します
院名の「スマイル」に込められた思いは?
「患者さんが本当に笑顔になれる医院でありたい」という思いが込められています。お越しになる患者さんを全員笑顔にすることを目標に、「患者さんの笑顔を大切にする」「私たち自身の笑顔を大切にする」「私たちの大切な人の笑顔を大切にする」という3つの約束をコンセプトとして掲げています。
医師としてどのような時に喜び・難しさを感じますか?
喜びを感じる瞬間は、患者さんが笑顔になった時です。そして難しさを感じるのは、病気を治しても患者さんを笑顔にできなかった時です。多くの場合、「病気が治ること」と「患者さんが笑顔になること」は両立するのですが、ごく稀に両立しないことがあります。私の中では病気が治っても患者さんが笑顔にならなければ、それは「理想的な医療」を提供したことにはならないからです。
スピーディな健康診断を実施しています
大阪市福島区で開業した理由は?
大通りに面しているなど、色々な条件がマッチしてこの場所を選びました。隣に大きなスーパーがありますので、受診後にお買い物もしていただけます。周辺地域にお住まいの方の日常生活に密着した医院で、皆様のかかりつけ医として診療を行っています。
ただ、健康診断につきましては、受診当日に結果がお渡しできたり、最短30分で検査が終えられたり、土日も受診できるなどの特徴があることから、大阪府下一円の患者さんにお越しいただいています。
健康診断の特徴について詳しく教えてください
一般健康診断、雇用時健康診断、企業健診などの健康診断が1時間程度で受けられて、その日のうちに検査結果がお渡しできます。ちなみに「1時間」という時間はご来院されてからお帰りになるまでの時間の目安で、検査そのものは最短30分で終えることが可能です。こうした迅速な健康診断は、受診される方、そして企業様の両方に大きなメリットがあると思います。
また、土日に健康診断が受けられるのも大きな特徴です。土日に健康診断を実施しているところは少ないですから、平日、半日お仕事を休まれて受診されるケースが多いと思いますが、土日対応で健康診断を行っているので、その必要はありません。また、平日に受診される場合でも、1時間程度でお帰りいただけますので、少し出勤時間をずらすだけで済みます。
どうしてそんなにスピーディな健診が可能なのでしょうか?
院内で必要な検査がすべて行えること、そして検査のオペレーションを工夫して時間短縮に努めているからです。特にオペレーションについてはかなり苦労していて、「こういう流れで検査をすれば2分短縮できる」という工夫の積み重ねでした。これは私だけでなく、スタッフ全員の努力のおかげです。基本的にスタッフが率先して、今のオペレーションを作り上げてくれたのです。
あと、健康診断の時間短縮に大きく貢献しているのが、「コンシェルジュ」の存在です。例えば雇用時健康診断は、企業様によって必要な検査項目が少しずつ違います。そうしたことを診察室で確認していると時間がかかってしまいますので、「この検査は必要です」「この検査は必要ありません」というように、受付時にコンシェルジュがオーダーを取りまとめてスピードアップをはかっています。
また、診断を受けられる患者さん全員が、検査内容について詳しい知識があるわけではありません。例えばレントゲン検査の結果が正常な場合、基本的に喀痰検査は必要ないのですが、そうしたことをご存知でない患者さんからすれば、「ここに喀痰検査と書いているけど、受けなくていいの?」と不安になるかと思います。そうした場合でも、コンシェルジュがきちんとご説明しますので、患者さんに安心して健康診断を受けていただくことができます。つまり、コンシェルジュの存在は「早さ」だけでなく「安心」にも貢献しているわけなのです。
健康診断を予防に役立ててください
患者さんへの思いを聞かせてください
健康診断に限らず、患者さんを笑顔にするためには良好な関係を築かなくてはいけません。そのためにも、どんな検査・治療をご希望なのか、何を求めていらっしゃるのか、和やかな雰囲気の中でよくお話をお聞きするようにしています。
また、医師だけが患者さんと接するのではなく、コンシェルジュなどのスタッフがお話しさせていただくといったように、コミュニケーションチャンネルをたくさん持つようにしています。スタッフは全員、患者さんとのコミュニケーションを大切に考えており、採用時にもそうした意識が高いかどうかを重視していますし、普段からそういった教育も行っています。
サイトをご覧に方へメッセージをお願いします
健康診断に力を入れていますが、それは「予防」こそが「最も優れた医療」だと考えているからです。さらに言うと、健康診断は「健康維持の基本」とも言えます。サイトをご覧の方の中には、「最後に健康診断を受けたのは5年前」という方もおられるかもしれませんが、病気になってからでは遅いことが多々ありますので、是非、健康診断を病気予防に役立ててください。